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TCMミヤンマーのビジネスマッチングの成果

12月1日付けで営業許可を取得したIgeta & Sun社は、TCMミヤンマーが手がけたビジネスマッチングの初めての成果となりました。

本件のスタートは、2017年3月ミヤンマー・経済投資センターがミヤンマーで現地商工会議所連合会と共同開催したビジネスマッチング会場に参加したマンダレーを拠点とする金網製造会社のMandalay Thurein社(Sun社)から合弁事業を希望する日本企業を紹介して欲しいとの要望があったことです。

この要望を踏まえてTCMミヤンマーは日本の中堅の金網製造会社でまだ海外に拠点を持っていない企業を数十社選び出し、個々にミヤンマーでの合弁事業を行うことに興味がないか打診したところ株式会社イゲタ金網より興味ありとの回答がありました。

その後、検討に必要な追加情報の提供から始まり、両社の社長が相互に会社を訪問し合って合弁会社を設立する目標等について合意に至り、2019年6月合弁会社Igeta & Sun社を設立しました。

その後、Thilawa工場団地の敷地を確保し工場の建設を開始したところでコロナ禍に見舞われ工場の完成が遅延。2021年2月には工場に最後の機械据え付けを行っている時にクーデターが発生し、従業員の移動もままならない中で機械の試運転等を実施して今般の営業開始に至ったものです。

 

本件ビジネスマッチングがうまくいったポイントは以下の3点だと考えます。

  • 日本の中小企業が海外に進出する場合、単独ではなく同業種の現地企業との合弁事業としたこと。合弁での進出は市場調査、工場建設、従業員の確保等を現地パートナーに依存できるメリットが大きい。特に今回のケースのようにコロナとクーデターで日本から現地に行くことが出来ない場合でも事業を継続することが出来ました。
  • 現地のパートナーが信頼できる企業で、製品も日本側と補完的なものであったこと。自社の強みと弱みを的確に認識し、合弁事業の目的並びに相手に何を求めるかが明確であり、長期的なビジョン等について両社の経営者が合意することが出来ました。また短期的な投資からの利益を追求するような相手ではなかったことも重要なポイントでした。
  •  現地パートナーと日本の企業が相互理解を深め、合弁事業の目的や将来についての合意に至るまでのプロセスを的確にリードするTCMミヤンマーの存在があったこと。合弁に至るまでの道筋を示し、合意が容易でない点についてはじっくり話し合いをするようにして両社の信頼感を熟成させていくことが重要です。TCMミヤンマーは小規模なコンサルティング会社であり、自社で弁護士や会計士を持っていませんが、日系や現地の優秀な弁護士と会計事務所を使いつつゴールに導くことが出来ました。

 

現在ミヤンマーは残念な状況にありますが好転の兆しはあり、Igeta & Sun社の将来は長期的な視野に立てば明るいと言えます。TCMミヤンマーは今後共同社へのサポートを継続すると共に、今後第2代3の合弁事業が生まれることを期待しています。